金融庁「偽造キャッシュカード等による被害発生等の状況の公表について 」を公表しました。

金融庁「偽造キャッシュカード等による被害発生等の状況の公表について 」を公表しました。

令和2年10月7日
金融庁

偽造キャッシュカード等による被害発生等の状況について

偽造キャッシュカード、盗難キャッシュカード、盗難通帳及びインターネット・バンキングによる預金等の不正払戻し等の被害について、各金融機関からの報告を基に、被害発生状況及び金融機関による補償状況を別紙1~4‐3のとおり取りまとめました。
 なお、昨年9月以降、インターネット・バンキングによる預金の不正送金事案が急増しています。被害の多くは、ショートメッセージサービス(SMS)によりフィッシングサイト(偽のログインサイト)へ誘導し、IDやパスワード等の情報を窃取する手口によるものです。こうした状況を踏まえ、不正送金の主な手口や注意点について以下の通り公表し、注意喚起を行っています。
○当庁HP「インターネット・バンキングによる預金の不正送金事案が多発しています。」https://www.fsa.go.jp/ordinary/internet-bank_2.html
 また、近年、キャッシュカード窃取等による預金の不正引出し事案が多発しています。被害の多くは、警察官等を装った犯人が被害者を往訪し、キャッシュカードを騙し取ったり、被害者が目を離したすきにキャッシュカードをすり替えて窃取する手口によるものです。こうした状況を踏まえ、キャッシュカード窃取等の主な手口や注意点について以下の通り公表し、注意喚起を行っています。
○当庁HP「キャッシュカード窃取等による預金の不正引出しが多発しています。」https://www.fsa.go.jp/ordinary/cashcard_theft.html

1.対象期間

以下の期間に発生した被害について、犯罪類型ごとに集計しています。

■偽造キャッシュカード犯罪:平成12年4月から令和2年6月

■盗難キャッシュカード犯罪:平成17年2月から令和2年6月

■盗難通帳犯罪:平成15年4月から令和2年6月

■インターネット・バンキング犯罪:平成17年2月から令和2年6月

2.概要

(1)被害発生状況

(注)下記計数は、上記1.の対象期間中に被害が発生したことを金融機関が認識した被害発生件数及び平均被害額になります。

○被害発生件数

(単位:件)

 
平成29年度
30年度
令和元年度
2年度
(4~6月)
対象期間計
偽造キャッシュカード
397
277
219
6
7,455
盗難キャッシュカード
10,576
13,447
14,799
2,556
100,880
盗難通帳
56
43
30
5
3,433
インターネット・バンキング
363
396
1,872
414
9,707

○平均被害額

(単位:万円)

 
平成29年度
30年度
令和元年度
2年度
(4~6月)
対象期間計
偽造キャッシュカード
33
34
66
119
81
盗難キャッシュカード
70
70
75
81
61
盗難通帳
60
57
84
111
168
インターネット・バンキング
277
223
128
59
143

(2)金融機関による補償状況

(注1)預貯金者保護法の施行は、平成18年2月10日です。

(注2)下記計数は、上記1.対象期間中に発生した被害に係る処理方針を金融機関が決定した件数について、被害発生年度ごとに集計したものです。

(注3)「補償」欄は、金融機関が処理方針を決定した被害のうち、被害金額の全額または一部を補償した件数の合計です。

○偽造キャッシュカード

(単位:件)

被害発生年度
処理方針決定済
 
補償
補償しない
平成29年度
394
387
(98.2%)
7
(1.8%)
30年度
258
250
(96.9%)
8
(3.1%)
令和元年度
195
192
(98.5%)
3
(1.5%)
2年度(4~6月)
3
3
(100.0%)
0
(0.0%)
対象期間計
7,293
7,021
(96.3%)
272
(3.7%)
 


(注2)(98.8%)

(注1)金融機関が補償しないとした主な理由は、「預貯金者からの補償請求の取下げ等(130件)」、「預貯金者に重大な過失がある(36件)」などでした。

(注2)処理方針決定件数のうち、当初、偽造キャッシュカードによる不正払戻しとして申出があったものの、調査の結果、配偶者や親族による払戻しであり、偽造キャッシュカードによる不正払戻しでないことが判明した件数等を除いた場合の対象期間における補償率です。

○盗難キャッシュカード

(単位:件)

被害発生年度
処理方針決定済
 
補償
補償しない
平成29年度
10,539
6,339
(60.1%)
4,200
(39.9%)
30年度
13,233
7,923
(59.9%)
5,310
(40.1%)
令和元年度
11,985
6,784
(56.6%)
5,201
(43.4%)
2年度(4~6月)
1,195
486
(40.7%)
709
(59.3%)
対象期間計
96,364
53,049
(55.1%)
43,315
(44.9%)
 


(注2)(79.8%)

(注1)金融機関が補償しないとした主な理由は、「預貯金者からの補償請求の取下げ等(12,034件)」、「遺失等による不正払戻し(10,472件)」、「預貯金者の配偶者や親族による払戻し(3,791件)」などでした。

(注2)処理方針決定件数のうち、当初、盗難キャッシュカードによる不正払戻しとして申出があったものの、調査の結果、配偶者や親族による払戻しであり、盗難キャッシュカードによる不正払戻しでないことが判明した件数等を除いた場合の対象期間における補償率です。

○盗難通帳

(単位:件)

被害発生年度
処理方針決定済
 
補償
補償しない
平成29年度
51
29
(56.9%)
22
(43.1%)
30年度
40
27
(67.5%)
13
(32.5%)
令和元年度
19
8
(42.1%)
11
(57.9%)
2年度(4~6月)
2
0
(0.0%)
2
(100.0%)
対象期間計
3,254
1,339
(41.1%)
1,915
(58.9%)
 


(注)(52.9%)

(注)処理方針決定件数のうち、当初、盗難通帳による不正払戻しとして申出があったものの、調査の結果、配偶者や親族による払戻しであり、盗難通帳による不正払戻しでないことが判明した件数等を除いた場合の対象期間における補償率です。

○インターネット・バンキング

(単位:件)

被害発生年度
処理方針決定済
 
補償
補償しない
平成29年度
350
278
(79.4%)
72
(20.6%)
30年度
375
309
(82.4%)
66
(17.6%)
令和元年度
1,786
1,526
(85.4%)
260
(14.6%)
2年度(4~6月)
89
62
(69.7%)
27
(30.3%)
対象期間計
9,209
7,751
(84.2%)
1,458
(15.8%)
 


(注)(93.8%)

(注)処理方針決定件数のうち、当初、本人以外による不正払戻しとして申出があったものの、調査の結果、配偶者や親族による払戻しであり、不正払戻しでないことが判明した件数等を除いた場合の対象期間における補償率です。

お問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)

監督局 銀行第1課(内線3324、3754)

銀行第2課(内線3699、3229)

協同組織金融室(内線3383、3374)

郵便貯金・保険監督参事官室(内線3264、2621)

(別紙1)
偽造キャッシュカードによる預金等不正払戻し(被害発生状況・補償状況)
(別紙2)
盗難キャッシュカードによる預金等不正払戻し(被害発生状況・補償状況)
(別紙3)
盗難通帳による預金等不正払戻し(被害発生状況・補償状況)
(別紙4‐1)
インターネット・バンキングによる預金等不正払戻し(被害発生状況・補償状況)
(別紙4‐2)
インターネット・バンキングによる預金等不正払戻し(被害発生状況)(個人)
(別紙4‐3)
インターネット・バンキングによる預金等不正払戻し(被害発生状況)(法人)

https://www.fsa.go.jp/news/r2/ginkou/20201007-1.html

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