金融庁「株式会社SBI証券に対する行政処分」を公表しました。

金融庁「株式会社SBI証券に対する行政処分」を公表しました。

Tweet

English
令和6年1月12日
金融庁
株式会社SBI証券に対する行政処分について
株式会社SBI証券(東京都港区、法人番号 3010401049814。以下「当社」という。)に対する検査の結果、法令違反が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われた。(令和5年12月15日付)
当該勧告を受けたことから、本日、当社に対し、金融商品取引法第52条第1項及び同法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行った。
1.勧告の事実関係
 取引所金融商品市場における上場金融商品の相場を変動等させることにより実勢を反映しない作為的なものとなることを知りながら、当該上場金融商品に係る買付けの受託等をする行為

当社執行役員兼機関投資家営業部長及びIFAビジネス部(当時)管掌執行役員らは、令和2年12月から同3年9月までの間において、その業務に関し、新規上場の際の株式公募に当たり当社が引受主幹事会社を務めた3銘柄の新規上場株式について、当該株式の初値を公募価格以上に変動させ、若しくはくぎ付けし、固定し、若しくは安定(以下「変動等」という。)させるために、エクイティ・キャピタル・マーケット部(当時)管掌常務取締役や執行役員と相談し、上場日当日の寄付前までに出て来ると予想される売付注文数に見合う買付注文数を目標として設定するなどした上で、当社の香港現地法人の社員(機関投資家営業部員が兼務)及びIFAビジネス部員等に対し、顧客に公募価格と同価格の指値で当該株式の買付けを行うことを勧誘し、各銘柄の上場日当日の寄付前までに当該買付注文を受託するよう、各銘柄の上場日の遅くとも二営業日前までにかけて指示又は依頼を行った。
これを受け、当該IFAビジネス部員は、当社を所属金融商品取引業者とする金融商品仲介業者に対して上記指示の内容を依頼し、上記指示又は依頼を受けた香港現地法人の社員及び金融商品仲介業者3社は、顧客に対し、公募価格と同価格の指値で当該株式の買付けを行うことを勧誘した。
これにより、当社は、顧客(機関投資家9社及び一般投資家174者)から、当該株式の相場を変動等させることにより実勢を反映しない作為的なものとなることを知りながら、各銘柄の上場日当日の寄付前までに公募価格を指値とした買付注文(3銘柄合計225万6600株)を直接又は当社の香港現地法人経由で受託・執行した。
上記行為は、金融商品取引法第38条第9号に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第117条第1項第20号に違反するものと認められる。

2.行政処分の内容
 業務停止命令(金融商品取引法第52条第1項)

 新規株式公開(IPO)銘柄に関し、勧誘を伴う上場日における売買の受託業務を令和6年1月12日から令和6年1月18日まで停止すること。

 業務改善命令(金融商品取引法第51条)

(1)本件に関して、業務の健全かつ適切な運営を確保するため、以下を実施すること。

① 今回の処分を踏まえた経営陣を含む責任の所在の明確化を図ること。

② 本件に係る根本的な発生原因の分析に基づき、経営管理態勢及び内部管理態勢(不公正取引を防止する態勢を含む。)の強化を含む実効性のある業務改善計画を速やかに策定し、着実に実施・定着させること

(2)上記(1)に係る実施状況及び業務改善計画を令和6年2月13日までに書面で報告すること。

(3)上記(2)の実施状況について、3か月経過後毎に翌月15日を期限として当面の間、書面で報告すること(初回報告基準日を令和6年4月末とする)。

お問い合わせ先

金融庁 Tel:03-3506-6000(代表)
監督局証券課(内線3967、2977)

https://www.fsa.go.jp/news/r5/shouken/20240112/20240112.html

多治見市・土岐市・瑞浪市・可児市の税理士法人 | アーサム税理士法人

税法ニュースカテゴリの最新記事